卒業生の進路
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卒業生に聞く シゴト道 2011

ゲストのお二人には、1『音に関係のある仕事』と『音に関係のない仕事』のどちらにも就かれたこと、2『大企業』と『中小・ ベンチャー企業』のどちらも経験されたと言う共通点があります。

カッコよさ×使いやすさ×顧客ニーズ

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対談は自己紹介をかねた現在の仕事のプレゼンテーションから始まりました。園田さんは、(株)デジオンにて、音響関係のソフトウェア開発のプロジェクトマネージャーをされています。有名な製品では、サウンド編集ソフトのDigiOnSoundがあり、家電量販店でも市販されています。その場でソフトのデモをしていただきましたが、さまざまなサウンドエフェクトが簡単にかけられ、 カッコいいだけでなく、使いやすいインタフェースという印象で した。このソフトは、音響設計学科の授業で使用されたことがあるということでした。現在は、ホームネットワークの規格であるDLNAに対応したソフトウェアの開発を担当されておられるそうです。芸工を出てすぐは、日東紡音響エンジニアリング(株)に就職し、次にジャストシステム(一太郎などで有名)に勤務されていたそうです。今は、マネージャーとして、プログラミングの現場から離れてしまっていますが、生涯現役エンジニアを貫きたい と、力強く仰られていました。

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廣澤さんは、(株)ヴァンガードネットワークスにて、総合 ITコンサルティング事業をされています。芸工を出てすぐは、NTTに勤められて大規模ネットワーク事業に関わられていたそうです。 廣澤さんのプレゼンテーションは、仕事よりもご自身に関することが多かったです。中学時代にプログラミングを覚えた事や、在学中はプロのピアニストになることを考えていた事など、過去の変遷をお話しいただけました。現在は、社長としての肩書をお持ちですが、在学中は、福岡で音楽を続けるために大学院へ行き、 就職は定時上がりの仕事に就いて演奏活動を行いたいとNTTを選択した裏話も聞かせていただきました。でも、NTTに入社された後に、赴任先のニューヨークで世界的に有名なミュージシャン達の演奏に触れたことの衝撃と、責任のある仕事を任されていたこともあり、プロと言う言葉に囚われなくても良い演奏ができるプレーヤーになりたいという思いに変わって行ったそうです。 しかし大企業では規定に縛られてできないこともあります。顧客が本当に欲しがっているサービスを自分の考えで提供したいと言う思いで、現在の会社を起こすに至りました。業務内容は、総合ITコンサルティングの名前通り、幅広く、ここには書ききれません。ヴァンガードネットワークスの顧客は、自社のITサポート窓口を一社に一本化できる事が、強みだとのことでした。

転職の経験が育むもの

自己紹介の後、質問の時間では、様々な質問が飛び交いました。 どんなことを学生時代にやっておけばよかったかと言う質問に対しては、いろんな所に顔を突っ込んでコミュニケーションを取っていればよかったと廣澤さんは話されました。大学だけにとどまらず、もっと外に出るべきだと熱弁されました。園田さんは、英語が必須だと話されました。取引先は世界各国になるので、否が応でも必要になる。夏休みに海外留学をされてみては?と学生に提案していました。引っ込み思案な自分を変えるためにはどうしたらよいか、と言う質問には、好きな異性のために頑張ってみては?と笑いを誘う場面もありました。しかし、お二人はご自身の卒業研究についての質問には言葉につまり、あまり詳細には覚えていないようでした。これには、 当時、園田さんの担当教官で、 会場にいらした岩宮先生も苦笑いされていました。

最後に、お二人から、学生へのお言葉として、常に自分の目標、 軸を明確にしておくことを話されました。突然の一度しかないチャンスが人生にはあり、その時しっかりと決断出来るように、意識しておいたほうが良いとのこと。これは、転職を経験されたお二人ならではのお言葉だと思いました。

レポート/合川晃史(音響4年)

廣澤 健(音響20期) (株)ヴァンガードネットワークス 代表取締役

1993年に修士課程修了後、NTTに入社。その後、経営コンサルティング会社を経て2004年に独立し、株式会社ヴァンガードネットワークスを設立。現在、14名体制で総合ITサービスを全国4拠点で展開。

園田 香織(音響20期) (株) デジオン プロジェクトマネージャ

株式会社デジオンにて、音響関連のソフトウェア開発に従事。波形編集ソフトのDigiOnSoundの開発を始め、マルチメディア関連ソフトの音響信号処理のプログラム開発を担当。日東紡音響エンジニアリング、ジャストシステム勤務を経て、1999年にデジオン設立と同時に入社、現在に至る。

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